日本人は「問題」を見つめる気質が強いです。だからこそ、他の国と比べても仕事のクオリティが高かったりします。

しかし、昔の日本人は「他者のため」に自分の「問題」を見ることをよく行なっていたのに対して、今の日本人は「自分のため」に他者の「問題」を見ることを増やしています。異常なまでの不倫報道はそのことをよく象徴しています。

「他者のため」に生きようとする人間は、「他者のため」に生きられる自分になるために、自分の「問題」を見ようとします。それに対して、「自分のため」に生きようとする人間は、「自分のため」にできるだけ楽しむために、他者の「問題」を面白がろうとします。

「問題」を見つめる性質が強いという国民性は、良い方向から悪い方向へ向かっています。この構造をどれだけの日本人が意識しているのでしょうか?きっとこの構造を知らないから、我々は我々自身の手によって、日本を生きづらい国にするばかりです。

6月14日の『アッコにおまかせ!』では、一時間もアンジャッシュ渡部の不倫騒動を特集したというニュースを見ました。数々の素晴らしい名曲を歌ってきた和田アキコが、このような企画で一時間も司会を務めていることに、日本の時代の下降を感じます。

この国はどこへ向かうのでしょうか?この国の精神性の向上を夢見て、日々その実現のための努力をしていますが、時代の下降をネットで垣間見る中で、自分の夢の途方もなさをよく感じます。