「愛の関係」⇔「利害関係」(2021/1/5更新)
2020.05.02 心の成り立ち(入門)
人間の関係性は「愛」の関係性か「欲望」の関係性のどちらかになっていきます。そして、「欲望」の関係性は「利害関係」のことを意味します。
「利害関係」は「自分のため」に相手に付き合ってあげたり、相手の話を聞いてあげたり、様々なことをしてあげるだけです。何らかの「見返り」を求めるからこそ、相手に何かを「与える」ということをお互いに行う関係性です。だからこそ、二人のどちらかがその関係性から「利益」を得ることができなくなると、関係性はすぐに消えていきます。このことをよく表す言葉が「金の切れ目が縁の切れ目」です。また、そういった関係性だからこそ、お互いがお互いに真に「信じる」ことはできず、「疑い」に堕ちやすい性質があります。
「愛の関係」は「相手のため」に相手と付き合いたいと思い、相手の話を聞きたいと思い、様々なことをしたいと思います。相手を支えたいと思うからこそ、相手に何かを「与える」ということをお互いに行う関係性です。だからこそ、相手から自分が何らかの「利益」を得ることができなくても、関係性は続いていきます。また、相手の「愛」を感じるからこそ、相手に対して「信じる」ことができます。
だからこそ、「利害関係」は本当の人間同士の繋がりではなく、「虚しさ」を感じるものであって、「愛の関係」が本当の人間同士の繋がりであって、「喜び」を感じるものです。また、こういうことが分かると、本当の「信頼関係」は「利害関係」ではなく「愛の関係」にあることも理解できます。
このような意味で、「与え合い」⇔「ギブアンドテイク」の考え方が「愛の関係性」⇔「利害関係」に繋がっていることも意識化して頂けると幸いです。そして、「利害関係」から「幸せ」は生まれづらく、「愛の関係性」からこそ「幸せ」が生まれることも意識化して頂けると幸いです。