『鬼滅の刃』は「気」や目に見えない存在に関する真実を的確に捉えている作品です。だからこそ、我々は『鬼滅の刃』を通して、目に見えない世界について理解を深めることができます。
 

【「気」の本質】

例えば、炭治郎が使う「水」の型は「水の気(持ち)」を使う技です。「気」を「持つ」と書いて「気持ち」と書くように、我々人間は「気」を「持つ」ことによって「気持ち」を抱いています。そして、呼吸は様々な「気」を「持つ」上で非常に基本的な方法で、そのことを『鬼滅の刃』では「全集中の呼吸」という形で表現しています。つまり、「全集中の呼吸」によって「水の気」をたくさん「持ち」、それを技にすることで「水」の型は生まれています。

では、「水の気(持ち)」とは何かというと「問題解決の気(持ち)」です。物質の「水」が様々な「汚れ(問題)」を「浄化(解決)」するように、「水」の方向性とは「問題解決」の方向性だからです。そして、「問題解決の心」の最大の特徴は「冷静さ」にあります。何故ならば、「問題解決」をしようとする立場は「問題」の本質を見抜いたり、「問題解決」を実践する上での突破口を見出すために「冷静さ」を使うからです。

こういった「水の気持ち」の「冷静さ」を最も良い形で表現している人物が水柱の富岡義勇であり、彼は非常に強い「問題解決の心(水の気持ち)」の使い手だからこそ非常に「冷静」な人物として描かれています。

「水の気」だけに限らず、『鬼滅の刃』では様々な「気」の本質が描かれていますが、例えば、「火の気」の使い手として炎柱の煉獄杏寿郎は描かれています。また、「気」を細かく分析していくと、動物の種類ごとに分かれていきますが、例えば嘴平伊之助は「猪の気」の本質を見事に捉えたキャラクターです。


 

【鬼(悪魔)の本質】

『鬼滅の刃』では鬼(悪魔)という存在の本質を我々に教えてくれます。とりわけ重要な点は、何故彼らが鬼になったのかという点をこの作品はよく描いている点です。このことを理解することで、我々は鬼がこの世に誕生する理由も分かりますし、我々自身が歩んではならない「道」のことも理解できます。

様々な宗教で言われるように、我々人間は輪廻転生を行なっていますが、いつか輪廻転生のサイクルから出ます。そもそも、死んだ後にあの世に行かなければ我々は幽霊にさえなることができますし、生きている間に魂をかなり磨けば天使にもなることもできます。そして、鬼になりたい魂は鬼にもなることもできますし、神に匹敵する魂のレベルになれば神々の一員となります。

つまり、人間とは「光」と「闇」の分かれ道のどちらに進むのかを決める段階の存在であって、だからこそ、事前に「王道(光の道)」と「邪道(闇の道)」の違いを生きている内に知っておくことが非常に大事になってきます。そういうことを知っておくことで、より良い「道」を歩みやすくなるからです。
 

【最後に】

将来的に、『鬼滅の刃』については非常に詳しい解説をキャラクターや話毎に書いていくつもりです。そういった解説と共に『鬼滅の刃』をご覧になって頂くことで、非常に大事なことを学び、我々はその学びを人生に活かすことができ、より良く生きていくことができるからです。

『鬼滅の刃』は各種動画配信サイトから配信されていますので、御覧になられたことのない方は御覧になって頂けると幸いです。