新型コロナウイルスの感染が広がっている今、食生活を整えることによって身体の免疫力を高く保つことがとても大事です。そこで、スパイスカレー(インドカレー)の健康さと調理の簡単さについて書きたいと思います。

カレーを市販のルー無しに作るのは難しいと考える方は少なくないのですが、実際は野菜炒めを作るのと同じ位簡単です。また、市販のルーだと様々な添加物が入ってしまっているのに対して、自分で作る場合は、気分や身体のコンディションに合わせて、使うスパイスの量も調整できます。

また、作り方を工夫すれば、冷凍することを通して、かなりストックができます。そうすれば、日常的な調理の手間がかなり省けるので楽ですし、時間短縮にもなります。良い形での冷凍の使い方についても書いていきます。


【スパイスカレーが何故身体にいいのか】

スパイスカレーを作る時に使われるスパイスは植物が原料の漢方薬のような存在です。ですから、スパイスカレーを食べることは漢方薬を摂取することと同じで、そのスパイス(漢方薬)が我々の身体の状態を整えてくれます。

例えば、スパイスカレーを作る際に非常によく使われるコリアンダーというスパイスは中国医学では「気分」を落ち着け、体内の毒素を排泄することを促す「胡荽子」という生薬として用いられています。ちなみに、この植物の葉は健康に良くて有名なパクチーです。

漢方薬の多くは良い「気」に満ちていて、スパイスカレーを作る時に使われるスパイスも良い「気」に満ちています。また、悪い「気」の浄化さえも促してくれます。だからこそ、スパイスカレーを日常的に食べることは、我々の心身の健康を保ちます。また、調理をすることは匂いを嗅ぐことにも繋がり、匂いを通して良い「気」を受け取ることにもなります。

身体の内側を綺麗にしていくことは、外見にも大きな影響を与えることですから、スパイスカレーを日常的に食べることは美容に対する良い影響もあります。
 

【調理法と保存法】

・調理法

基本的なスパイスカレーの作り方はとても簡単で、最初に生姜、ニンニク、玉ねぎを油でかなり炒めた後、細かく切ったトマトを入れ、スパイスを入れ、具材と水を入れ、ヨーグルトを入れて、蓋をして待つだけです。作り方に難しい点は全然ありません。

ただ、私は料理人でもなければ料理研究家でもないので、具体的な作り方は、インドカレー研究家の印度カリー子の著作『私でもスパイスカレー作れました!』を参考にして頂けると幸いです。

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色々なインドカレーの作り方に関する本を買いましたが、この本は漫画形式で書かれているのでとても読みやすく、レシピも一番分かりやすいです。スパイスカレー作り初心者が、楽しくインドカレー作りを学ぶ始めることを促す良書になります。

※補足説明

『私でもスパイスカレー作れました!』の中で使用される基本スパイスはコリアンダー、クミン、ターメリックですが、本の後半に登場するカルダモンというスパイスも使った方がいいです。ですので、合計4種のスパイスを基本に考えて頂けるといいと思います。
 

・保存法

以下の保存法については、『私でもスパイスカレー作れました!』とは関係無しに、私自身がベストに感じている方法です。スパイスカレー作りが慣れてきましたら、試して頂けるといいかもしれません。

スパイスカレーを作ることは簡単とは言っても、毎回毎回最初から作るのは時間がかかってしまいますし、億劫に感じる方もいると思います。

私の場合は、一気に一ヶ月分のカレーベースを作り、それをタッパーやジップロックなどで小分けにして冷凍保存しています。ただ、野菜などは冷凍してしまうと味も落ちますし、栄養価が下がるので、冷凍保存のためにカレーを作る時は一切野菜を入れず、入れるとしても魚や肉だけにしています。ただ、ほうれん草を入れる場合は、この時点でミキサーで液体状にして入れます。肉を入れるとしたら鶏肉が一番健康的で、魚を入れるとしたらサバなどが健康的です。様々な魚が意外と合うので、色々試してみるといいかもしれません。

食べる日は、凍ったカレーベースを豆乳と共に鍋で溶かし、その日に食べたい野菜を鍋に放り込み、塩やコショウやチリペッパーで味を整えれば完成です。このことを事前に計算して、元々スパイスなどを濃い目に作ったものを冷凍すると美味しくできます。

様々な野菜を食べることが身体にとってとても大事ですから、この時にできるだけ多種の野菜(3~6種類)を入れることが大事です。カレーに使われる定番野菜(にんじんやナスやジャガイモなど)に加え、大根や白菜や蓮根といったものまで、意外と何でも合います。パプリカなどは、見た目や味的にもとてもいいです。色々な野菜を美味しく食べられることも、スパイスカレーが健康的な大きな理由です。

ただ、野菜を多く入れると味が薄くなるので、そういう時は調味料に加えて、スパイスを再び入れた方がいい時もあります。もちろん、元々入れてなかった別のスパイスを入れることもできます。

このやり方だと、ほとんど野菜炒めを作る感覚と変わらなくなりますので、調理の手間はかなり省けますし、栄養価も下がらないので、忙しい現代人の生活に合っていると思います。

また、一度作ったカレーは冷蔵庫に保存しておけば翌日は食べられますので、翌日は温めて食べるだけです。もちろん、追加の野菜を入れることも可能です。(翌々日も食べる場合は、半日に一回は火を通し続けた方がいいです。)

何日目のカレーから食中毒になるのかも実験したことがありますが、冬でも一週間は厳しいですし、そんな食生活をしても健康的ではないと思います。4日目からは食べない方がいいです(3日目が大丈夫かは個人差があると思います)。
 

【最後に】

日本では家庭でスパイスカレーを作ることがまだ一般的ではないのですが、多くの家庭がスパイスカレーを作ることを取り入れた方がいいです。スパイスカレーを食べることは、身体の状態を整えるだけでなく、精神的なストレスさえも減らす力があるからです。

ストレスは「悪い気」をたくさん抱えることによって生じる心の状態です。「悪い気」をたくさん「持つ」ということは悪い「気持ち(気+持つ)」を強く抱えるということだからです。また、「病気」は「悪い気」を持つことによって起こることだからこそ、「病気」とは「病の気」=「悪い気」と書きます。

それに対して、スパイスは良い「気」をたくさん抱えることを促しますし、悪い「気」が流れることを促しますから、「ストレス」も「病気」も減らします。このような意味で、ストレス社会・ガン大国の日本では、スパイスカレーがもっと家庭での料理に取り入れられるべきです。

そういうことを促すためにも、どういう意味で健康にいいのかを自分自身の身体を通して分析し、どういう作り方が一番簡単で健康的なのかを模索し続け、それを書きました。是非、スパイスと野菜の恩恵をたくさん受け取るような調理を実践して頂けると幸いです。

また、インドカレーを日本に広げようとしている善意を持った料理研究家の方々も素晴らしい本を出版されていますので、『私でもスパイスカレー作れました!』を入り口として、スパイスカレー作りを楽しく日常に取り入れて頂けると幸いです。

この文章が、スパイスカレーを通した新型コロナウイルス対策の一つになると幸いです。