「愛」には「ポジティブ(肯定的)」と「ネガティブ(否定的)」の二つの視点があります。

「ポジティブ」な視点は、愛する相手だからこそ、相手の問題さえも愛おしく思う視点です。相手を大事にしたいからこそ、相手の問題さえも容認したいと思い、こういう視点は生まれます。

「ネガティブ」な視点は、愛する相手だからこそ、相手の問題を憎む視点です。相手を大事にしたいからこそ、相手の問題を解決したいと思い、こういう視点は生まれます。

どちらの視点も必要かつ重要です。重要なことは「愛」にはこういった二つの視点があることを知ることです。そうでないと、「ポジティブ」な「愛」を持つ人は、「ネガティブ」な「愛」を持つ人を間違っているように感じたり、その逆が起こったりします。その結果、仲間になるべき人達が対立を始めます。

そして、こういったことを知った上で目指すべき立場は、適切な時に適切な形で、「ポジティブ」と「ネガティブ」を使い分けることです。これは簡単なことではないので、絶え間ない努力が必要です。

「ポジティブ」と「ネガティブ」は「気持ち」で整理すると、3:3になっています。

「ポジティブ」:「金の気持ち(愛そのもの)」「風の気持ち(優しさ)」「火の気持ち(元気・笑い)」
「ネガティブ」:「水の気持ち(問題解決の心)」「火の気持ち(闘いの心)」「土の気持ち(忍耐・勇気)」

これは、日常の言葉に置き換えると分かりやすいです。

・「ポジティブ」グループ

「金の気持ち(愛そのもの)」:「君の問題さえも愛してるよ。」
「風の気持ち(優しさ)」:「君の苦労を考えると君がその問題を抱えたのは無理もないよ。」
「火の気持ち(元気・笑い)」:「君の問題なんて大したことないよ!(元気に)。」

・「ネガティブ」グループ

「水の気持ち(問題解決の心)」:「君の問題はなんとか解決しないといけないよ。」
「火の気持ち(闘いの心)」:「お前の問題でお前自身が苦しんでんじゃねーよ。」
「土の気持ち(忍耐・勇気)」:「君の問題は間違ってるよ。」

それぞれの「気持ち」の本質を理解するとこのような言葉になるのは理解できると思います。

自分がどういう気持ちを抱くべきかという判断をするためには、自分自身の個性を理解し、社会全体がどういう気持ちによって成り立っているのかを知る必要があります。例えば、私自身は自分の人生の中で「水の気持ち」を一番使うべきだと思っています。今の世の中にとても不足しているかつ必要な視点であって、自分自身の長所でもあるからです。

是非とも、御自身について理解して頂き、それぞれの「気持ち」の成り立ちについて理解して頂き、この社会がどういう「気持ち」によって動いているのかを理解して頂き、自分が最も抱くべき気持ちが何なのかを解き明かして頂けると幸いです。

そして、一つの「愛の気持ち」だけを抱くのではなく、適切な時に適切な「愛の気持ち」を使えるようにしていくことが大事です。日常生活の中で「愛」の使い分けを実践する中でそういった成長をしていって頂ければ、と思っています。