一人の人間の心の中には「善」と「悪」の二つの側面がせめぎ合っています。多くの人は、他人に優しくしたい時もあれば、自分勝手に振る舞いたい時もあります。また、相手を許せる時もあれば、許せない時もあります。

これはそのまま神々と悪魔のことを意味します。我々人間の中に「善」と「悪」の二つの側面があるということが、神々と悪魔がいるということの根拠になっていることを意識化することはとても大事なことです。

神々は我々に「光の気」を通して「光の気持ち(善)」を起こし、悪魔は我々に「闇の気」を通して「闇の気持ち(悪)」を起こしています(「気」を「持つ」と書いて「気持ち」)。彼らはそのように我々の心に関与し、「善」と「悪」の「気持ち」を起こしているからこそ、一人の人間の中には二つの側面がせめぎ合っています。

ですから、心の動きを分析して生きていくと、神々と悪魔は確実にいることが分かります。例えば、人とばったり会う現象は神々と悪魔が我々の心に関与していることを理解する上でとても分かりやすいものです。自分の中に「今日は天気がいいからあそこの公園に行きたいな」という「光の気持ち(元気)」が起こり、その「気持ち」に従って公園に行くと、誰かに会うようなケースです。こういったケースは一度だけだったら偶然に思えますが、何度も同じ人とバッタリ会ったり、本当によく人とバッタリ会うようなことを経験していくと、確実に偶然ではないことが分かります。

では、どうしてバッタリ会うかというと、神々か悪魔が出会わせているからです。神々や悪魔は元々その二人を出会わせるために我々をその場に行かせるような「気持ち」を与えています。我々人間の立場からすると、自分の中に「あそこに行きたい」という「気持ち」が起こるからこそ行くだけなのですが、神々や悪魔は元々バッタリ出会わせることを狙って、「あそこに行きたい」という「気持ち」を起こしています。神々に導かれて誰かに会う場合は会うべき人と出会い、悪魔にコントロールされて誰かに会う場合は会ってはならない人と出会います。

我々はいつも自分の中に起こる「善」と「悪」の「気持ち」のどちらを選ぶのかを選んでいます。これは、神々と悪魔のどちらと共に生きるのかを決めているということを意味します。そして、どちらかの「気持ち」を選んだ後は、その「気持ち」に導かれながら何らかの行動を起こし、その行動が何らかの出来事を起こします。

この世界がどのように進んでいくのかということは、それぞれの命の起こす出来事によって決まっていきます。そして、出来事の原因となっているのは、誰かが抱いた「気持ち」です。そして、その「気持ち」を起こしているのは神々と悪魔です。「神々と悪魔がこの世界を動かしている」と言うと、世の中的には随分抵抗感を抱く方が多いと思うのですが、その根拠は御自身の心にあります。

神々と悪魔は我々の心に「気持ち」を起こすことによって、この世界に関与している立場の存在であって、我々人間は神々と悪魔の起こした「気持ち」のどちらを選ぶのかを決めている立場の存在です。ですから、この世界は神々と悪魔とそれぞれの人間の「意志」によって作り出されているものです。

御自身の心を分析して頂き、御自身の力で様々なことを明らかにして頂けると幸いです。そうしない限り、他人からの知識を鵜呑みにしたり、常識を信じ切ってしまうことになってしまいます。人は他人の心の中が見えないので、心に関することは自分自身の心から学ぶ必要があります。