このページでは、クロちゃんの持つ心理学的意味・神学的意味を解説していきます。
 


【心理学的解説】

クロちゃんはありとあらゆる「闇」の「笑い」を実践する芸人です。ですから、我々はクロちゃんを通して、様々な「闇」の精神性の本質を学ぶことができます。

「闇」の精神性は人間に「醜さ」を与えやすいもので、その精神性の種類によっては「気持ち悪い」という印象を与えるものや、「滑稽」な印象を与えるものもあります。

クロちゃんの表現する「笑い」とは、そういった「気持ち悪い」「滑稽」な印象を与える「闇の気持ち」であって、我々は彼を見ることを通して、我々が進むべきではない精神的な「道」を知ることができます。

ほとんどの人は「醜さ」「気持ち悪さ」「滑稽さ」を持ちたくないと思いますが、精神的にそういった方向性に進む人間の多くは自覚が無いからこそ、そういう風になれてしまいます。

だからこそ、クロちゃんを通して、実際にそういう「道」を進んでしまう人のことを事前に見ることで、我々はそういう「道」に入ることをより警戒できるようになります。そのような影響を我々に与えていることに、クロちゃんの価値はあります。

当然、クロちゃんの表現する「笑い」はとても「不健全」なもので、そういった「笑い」を面白いと思えてしまうことも「不健全」です。何故ならば、彼の「笑い」を面白く感じるためには、クロちゃんを馬鹿にする方向性の精神性を抱く必要があるからです。

ですから、クロちゃんの「笑い」を面白いと感じること自体には弊害もあるのですが、「闇」の「醜さ」を彼を通して理解することには大きな価値があります。

彼が「闇」の精神性に入る根本的な動機は、ほぼ常に「自分のため」を思う心があり、なおかつ、自分のことを客観視する視線がとてつもなく無いからです。逆に言うと、「自分のため」を常に思い、自分のことを客観視できなくなると、我々はクロちゃんのようになってしまいやすいということでもあります。

また、クロちゃんが自分のことを客観視できない一つの大きな原因として、「愚かさ」があります。「愚かさ」を持つ人は、「愚かさ」が故に自分のことを客観視できず、その結果として、自分が「醜さ」を強めてしまっていることに気付きづらくなるからです。

クロちゃんの持つ意味を理解するために重要な観点は他にもありますが、「自分のため(欲)」「愚かさ」「自分を見ようとしない」といった三つの観点だけで彼を見るだけでも、我々は我々が踏み入れるべきではない「道」のことを、より理解できます。

近年は『水曜日のダウンタウン』という番組でクロちゃんがドッキリを仕掛けられ続けていますが、その様子はお笑いというよりもドキュメンタリーで、我々が人間精神の「闇」を理解する上で非常に優れた教科書の意味を持っています。

というのも、映画のようなフィクションではなく、リアルな出来事の記録であり、なおかつ、クロちゃん程に「闇」をリアルの中で表現できる人間はあまりにも稀だからです。

Paraviという動画配信サイトから『水曜日のダウンタウン』は観ることができ、その中からクロちゃんが出演している回を選択すると、色々な映像は観れます。特に、「モンスターアイドル」シリーズは「闇」のドキュメンタリーとして凄まじいクオリティを持っています。
 

https://www.paravi.jp/watch/49409

 

【神学的解説】

我々人間の名前にはその人自身の意味が書かれているので、クロちゃんという芸名にも本名にもクロちゃんの意味は書かれています。

「クロちゃん」という芸名は「黒川明人」という本名から付けられた名前ですが、全く「光」が無いと世界は「黒」に見えることが象徴するように、「黒」とは「闇」の基本色であり、この芸名は彼が「闇」の「笑い」を実践することを象徴しています。

また、「ちゃん」とは基本的に子供や女性の名前に付けられやすいものですが、実際クロちゃんは男であるにも関わらず、女性性と共に生きている人間です。ですから、この「ちゃん」も含めて芸名であるのはとても的確です。
 


本名についてですが、「黒川明人」とは、文字通り「黒い川を明らかにする人」という意味であり、クロちゃん自身が長年実践していることの本質を見事に象徴する名前です。

彼がやってきたことと名前のこういった一致から、クロちゃんが元々「闇」の本質を表現することを役割として生まれてきた人間であることを理解できます。

「気持ち」が「気」を「持つ」と書くことが象徴するように、我々が「闇の気持ち」を抱く時、我々は「闇の気」=「邪気」を「持つ」ことを行ない、「闇の気」=「邪気」に取り憑かれます。

そのような意味で、クロちゃんはクロちゃん自身が「闇の気持ち」を抱くことを選ぶことにより「邪気」を集め続け、「邪気」に取り憑かれながら生きています。ですから、クロちゃんを通して我々が見るものは「邪気」の本質とも言えます。
 

【最後に】

昭和→平成→令和と時代が進む中で、日本人が好む「笑い」がどんどん「不健全」になってきていることは否めません。

そのような時代の流れの中で考えると、今の時代はクロちゃんをバカにするような番組が流行る時代であって、そんな中でも、ただ人をバカにする「笑い」が流行るだけに終わらずに、「闇」の本質を学ぶという価値のあることが同時並行して促されてもいます。

しかし、ただただクロちゃんの表現する「笑い」を面白おかしく見ていても、学びを得づらいもので、こういった解説と合わせて理解することを通して、学びは深くなります。

そういう学びを得ることが我々自身がより良い形で生きていくことを促すものですし、クロちゃん自身の人生を肯定することにも繋がっていきます。

そのような意味で、クロちゃんが今表現し続けている「笑い」が活用されるような時代が来ることを願っていますし、このページがそういうことを促せれば、と思っています。