前回の近況報告から三ヶ月が経ったので、また近況を書いていきたいと思います。

いつも同様、心に関する研究は進めてきましたし、二ヶ月前は宮崎駿作品のセリフ解説などもホームページに書いてきましたが、色々なことを分析していました。ただ、そういったことはいつも通りなので、今回はそれ以外の要素について書いていきます。この数ヶ月の中心軸にあったのは「引っ越し」でした。
 

【引っ越し】

借りていた山梨の家を完全に引き払い、大分に完全に移住しました。大分は山梨の家よりも更に山深い場所にある家なので、更に濃い「仙人修行」となっていくと思います。

その引っ越しに当たって、節約のためにも、また、楽器や猫を安全に移動させるためにも、自分の車で引っ越しを行なっており、大分と山梨の間を1往復半していました。

途中、比叡山延暦寺に寄ったりすることはありましたが、特に寄り道をすることもなく、往復していた形になります(余談ですが、2021年7月1日に伊勢神宮、2022年6月30日に比叡山延暦寺にお参りに行けたのは良かったと思っています)。
 

【引っ越しに当たっての準備】
 


富士山を去るに当たって、富士登山を行なったり、浅間神社を巡ったり、富士山に関連する資料館に行ったりしていました。富士山は一生向き合うことになる存在であることは確信していますが、今回の1回目の富士修行の終わりに当たって、改めて富士山の持つ意味を学びに行っていた形になります。

大分に住むに当たって、鶴見岳登山を行なったり、大分の神社を巡ったり、大分の山に関する本を読んだりしていました。大分の山々も一生向き合うことになる存在であることは確信していますが、これからの本格的な大分修行の始まりに当たって、改めて大分の持つ意味を学びに行っていた形になります。

また、大分の修業環境を整えるために、五右衛門風呂を作成したりもしていました。
 

【今後の修行】

8月1日より、鶴見岳での具体的な「仙人修行」が始まり、ほとんど山に籠っている状態になり、今後もその在り方が基本になってくると思います。

起きて家事洗濯・運動などをして、ドキュメンタリー映像などを通した勉強・研究、太鼓やチェロなどの楽器などを通した修業などを行なっていますが、そのような日々を過ごしながら、知識に関する「学び」の面でも、技術に関する「実力」の面でも、よりレベルを上げていきたく思っています。

そういう地道な努力によって、心に関する事柄を言葉と表現を通して、他者に伝えていけると思っています。逆に言うと、今の自分は、言葉を通して伝えるべき事柄についての「学び」が十分ではありませんし、表現を通して伝えるべき事柄についての「実力」が十分ではなく、だからこそ、このような日々が必要だと思っています。

そういう「学び」と「実力」を養っていく上で、鶴見岳が自分の心に大きな影響を与えます。富士山と鶴見岳を往復していてよく分かるようになってきましたが、富士山と鶴見岳は性質がかなり逆の山なので、どちらの山にいるかによって物事の感じ方もかなり変わってきます。だからこそ、鶴見岳でしか養うことができない「学び」や「実力」ということは確かにあって、それを日々養っていくことが自分にとっての鶴見岳での「仙人修行」です。

本質的な「学び」を得るということは、ただビーカーに水を注ぐような形で知識を獲得するようなものではなく、水に「色付け」が行われるものです。つまり、その「真実」に関して、どのように自分が感じるのかということが「色付け」であって、その「色付け」に山がかなり関与します。逆に言うと、どこまで適切に「色付け」を実現するかによって、その「真実」に対する「学び」の深さが変わってきます。

それと同様に、本質的な「実力」を得るということは、ただ機械的に技術を養うのではなく、例えば、あるリズムの「神秘」をどれだけ感じられるのかという勝負です。その「神秘」を感じるから、音がよりどうあるべきかが見えるようになり、そういった視野が、目標とするべき音を明確にします。逆に言うと、どこまで適切に「神秘」を感じられるかによって、「実力」がどこまで高まっていくのかが変わってきます。

そういった形で「学び」と「実力」を養っていくことに加えて、今後は農業もやるつもりです。そのために、福岡正信先生の映像資料を見続ける日々で、福岡先生の生み出した自然農法を実験的に実践していきたいと思っています。
 


その土地で育った物を食べながら修行を行なうということは「仙人修行」の基本だと思います。というのも、そこの山に生えているものを食べるということが、その山を感じることに繋がるからです。幸いなことに大分の家は畑をやるだけのスペースがあるので、これからは農業もやるべきだと感じ、始めることにしました。

ただ、完全な自給自足を実現することは容易ではないので、週に一度程度は山を下って、スーパーなどで買い出しをすることになると思います。それ以外はできるだけ山を下りないつもりです。

しかし、鶴見岳以外の山々や神仏習合発祥の地である国東半島のような聖地には通わなければならないと思っています。ですので、経済的に少しでも余裕があり、ガソリン代を払えそうな時は阿蘇山、九重連山、祖母山、英彦山といった山々、国東半島の六郷満山に行くことになるはずです。

また、非常に経済的に余裕があれば、屋久島に行くこともあるかもしれませんし、新しい楽器の開発もしていきたいと思っています。今も新しい楽器の開発は途中まで色々進めているのですが、経済的な事情により途中で止めてしまっています。

この国が「神秘性」を取り戻すために必要な音を発する新しい楽器をなんとか作っていきたいところです。それが新しい伝統となり、「神秘」のある音が広がっていけば、この国は「神秘性」を取り戻せていけると信じているからです。
 


そういった楽器開発と並行して、楽器の使い方について「実力」を上げていきたいところです。山梨に住んでいた3年間は「水」や「氷」に関する「神秘」を表現できるようにするための表現修行をしていましたが、大分に移住したこれからは「火」に関する「神秘」を表現できるようにするための表現修行がメインとなっていきます。参考までに、今までやっていた「水」の「神秘」の方向性をお伝えするために動画をいくつか貼り付けさせて下さい。
 

 

【寄付のお願い】

経済的には破滅的な状況を迎えています。全財産は現状2万円程度で、クレジットカードなどの諸々の支払いも滞っており、なおかつ、クレジットカードの使用枠も使い切っており、大変厳しい状況です。

自分としては今行なっている修行と研究に専念すべきと思っていますが、本当にお金が無くなってしまえば、アルバイトをせざるを得ず、アルバイトは時間の面でも気持ちの切り替えの面でも、修行と研究にとって大変ロスが大きいと思っています。

「仙人修行」は下界との繋がりを断つことによって「世間」から離れ、「世間」から離れることによって「人間離れ」を実現し、より山を感じることができる状態を目指すものですが、アルバイトをするとなると「世間」に合わせた精神性を抱かざるを得ず、それは精神の修行の大きな支障となってしまいます。また、やろうとしていることが膨大であるが故に、いつも時間がなく、アルバイトなどで時間を失うのは好ましくないと思っています。

りそな銀行 福岡支店(店番号:711) 口座番号 0255762(普通預金) 芦刈 純(アシカリ ジュン)

寄付をして下さる方がいらっしゃいましたら、この口座へお願いできると幸いです。頂いた寄付は基本的に食べ物代や家賃、これから実践する農業のための種代、諸々の支払いなどに充てさせて下さい。かなり厳しいと思いますが、もし非常に経済的に余裕が出てくれば、山々に通う費用や楽器の開発費に充てさせて下さい。
 

【最後に】

人生は時間が限られているのに対して、重要な山は大変多いです。

富士山は間違いなく日本一重要な「水の山」ですが、世界一の温泉湯量を誇る別府温泉の根源である鶴見岳もまた、日本でトップクラスに重要な「火の山」です。他にも、日本中に重要な山がたくさんあります。だからこそ、鶴見岳という「火の山」で始まったこの修行を良い形で進めていきたいと思っています。

また、人生は時間が限られているのに対して、心に関する「真実」を我々に教えてくれる物は大変多いです。

映画などの様々な芸術はそうですし、歴史上に出てくる様々な重要な人間もそうです。最近NHKが『映像の世紀 バタフライエフェクト』シリーズを発表して下さり、それをNHKオンデマンドで見続けていますが、大変素晴らしいドキュメンタリーシリーズで、涙を流しながら観ています。そういった重要な人物について、できるだけ多くを学び、彼らの意味を伝えていきたいと思っています。

また、人生は時間が限られているのに対して、自分が使おうとしている楽器はあまりにも多いです。

元々コントラバスだけを弾いていましたが、30代になってから様々な他の楽器を始め、新しい楽器も製作してきましたが、演奏技術はまだ未熟です。しかし、それらの「実力」を上げ、なおかつ、それらの楽器の音色を一人で重ねていくことにより、自分が自然から感じている「神秘」を音のレベルに変換できるようにし、その「神秘」を音に変換するための方法論をまとめ上げていかなければならないと思っています。そういうことをやっていくことで、我々日本人が共に生きていくべき「神秘」への「道」が開けてくると思っています。

重要なことをやっている、やろうとしているという自負はあるのですが、今の世の中から分かってもらえるようなことでもありません。けれども、いつか世の中が活かしてくれることを夢見て、「学び」と「実力」を上げることに全力を尽くしていきたいと思います。