我々は魂をより清くしていくために、魂をより進歩させていくために、この宇宙にいるということは度々書いてきました。では、一体魂の進歩とは何であるのか、そこではどういったことが起こっているのか、ということについて書いていきます。

魂は「気」でできています。そのことによって我々の性格はかなり決定されています。例えば、「愛の気(=金の気)」が魂に多い人は「愛」が強い性格となり、「欲望の気」が魂に多い人は「欲望」が強い性格となります。

では、どのようにして我々は自分の魂の「気」を増やしているかというと、何らかの「気持ち」を抱くことによって行なっています。「気持ち」の原因は「気」であって、我々は何らかの「気持ち」を抱く際に、必ず魂にその「気」を入れています。例えば、我々が「愛」の「気持ち」を抱く時、我々は必ず魂に「愛の気(=金の気)」を入れています。そして、その「気持ち」を強く抱けば抱く程、長く抱けば抱く程、その「気」が多く魂に入ります。その結果、その「気持ち」を抱きやすい魂となっていきます。だからこそ、「愛」の「気持ち」ばかりを抱いて生きていると「愛」の強い性格となります。

生きるということは、こういった形で自分自身の魂に入れる「気」を、自分自身の意志で選んでいくことです。我々がどういった「気持ち」を抱くのかということは、自分の魂に一体どういう「気」を入れていくのかということを決定することと同じ意味を持っています。そのようにして我々は自分の心を形成しています。

この世界には様々な「気」に満ちています。そして、物体に「気」は宿ることができるので、身体に「気」は宿ることができます。逆に言うと、我々人間が身体を持っているのは様々な「気」を身体に宿すためです。我々の魂は身体という器に乗りながら、身体に宿ったどの「気」と共感して「気持ち」を抱くのかということを自分の魂で決定しています。そして、そのことによって自分の魂に含まれる「気」を選んでいます。

自分が何らかの「気持ち」を抱くためにはその「気持ち」を抱くための「気」を自分の魂が分有していなければなりません。例えば、どうして我々が「嬉しい」という感情を抱くかというと、「嬉しさの気」を魂が分有しているからです。そして、どうしてその「気」を分有しているかというと、過去に「嬉しい」という感情を経験しているからになります。

我々の生とは、新しい感情の経験による、魂が新しい「気」を獲得していくことの連続であって、そのことによって我々の魂は大きくなっていきます。そのことを行なうために我々はこの輪廻転生の中を生きています。我々は最初は蟻などの非常に小さな存在に宿った小さな魂であって、それぞれの命の器の中で、それぞれの生物が経験しやすい「気持ち」を学び、新しい「気」を自分の魂に加えていっていきます。

例えば、蟻は非常に社会的な生き物ですが、蟻という器の中で、それぞれの魂は他者と共に生きるという生物にとって非常に基本的なことを学びます。それは、他者と共に生きるために必要な感情のことを学ぶこと、すなわちその感情を抱かせている「気」を自分の魂が分有するということを行なっています。

そして、蝶には蝶の分有すべき「気」があって、コウモリにはコウモリの分有すべき「気」があって、ライオンにはライオンの分有すべき「気」があり、それぞれの器の中で分有していくべき「気」を魂が獲得していきます。そしてその先に、この地球の王に君臨している人間の器に宿り、非常に複雑なそれぞれの生を何十回も何百回も生きる中で、独自の魂に成長していきます。

また、使わない「気」は魂から抜けていきます。元々は「愛」の強い魂=「金の気」の多い魂だったのにも関わらず、「愛」の「気持ち」をあまりにも抱かないと「金の気」=「愛の気」は魂から抜けていきます。これは悪いケースですが、いいケースで言うと、「欲望」という「気持ち」を抱かなければ、魂から「欲望の気」は抜けていき、どんどん「欲望」は減っていきます。

ですから、変わりたいと思っている方にとって大事なのは、自分が失くしたいと思っている「気持ち」を極力抱かないように全力を尽くしてみて下さい。そういったことを長期間やっていると、そういった「気持ち」は自分の中から無くなっていきます。そして、自分の中のもっと大きくしたい「気持ち」があるのでしたら、そういった「気持ち」をより抱くようにしていって下さい。すると、そういった自分の一面はどんどん大きくなっていきます。

身体は様々な「気」が宿るためにあります。ですから、いる場所を変えると、身体が受け取る「気」がかなり変化します。そういったことを活用することは自分を変える上でとても有効な方法です。例えば、台湾は本当にいい国で、人々も「愛」に満ちていて、台湾に行くと「金の気」を身体に多く受け取ります。すると、「愛」の「気持ち」を日常的に抱きやすくなります。そういった中で、「愛」の「気持ち」を日常的に多く抱いていくと、「愛」の強い人間になっていきます。また、そういう意味では、「闇の気」が強い日本社会で「光」の方向へ向かっていくのは、台湾で生活するよりも大変です。

人間は移動ができ、移動は本当に我々の心に大きな影響を与えます。身体と魂と「気」の関係性を踏まえた上で、どこで自分が生きていくのかを意識して頂けると幸いです。自然は「光の気」に満ち、都会は「闇の気」に満ちているので「幸せ」になりたいのでしたら、自然の中で生きた方がいいということもよく分かってきます。

そういう意味では、日本人の多くがこれからは自然の中で生きていくように変えていくことが、皆が「幸せ」に生きていく上でもとても有効であることを知って頂けると幸いです。逆に、都会で生きる人は、「闇」に負けてしまわないように日々「闇」と闘う心を持つことがとても大事になります。