恋人や友達と一緒にいるのに携帯ばかりをいじっている人達を本当によく見ますが、これは大きな問題です。

目の前の相手を大事と思うなら、携帯をいじるのではなくて、相手と話したりして相手を感じます。というのは、本当に相手のことが大事だったら、相手のことを知ろうとするのが自然だからです。これは「愛」の立場です。

寂しさを紛らわせるためだったり、「一緒にいるのが楽」な関係性だと、目の前の相手を大事にすることよりも、携帯をいじり始めます。また、たとえ会話が起こっても、相手自体に興味があるのではなくて、聞いていて面白い話にしか興味がなくなっていきます。これは「欲望」の立場です。

「愛」は「相手のため」に何かをしたいと思い、「欲望」は「自分のため」に何かをしたいと思います。ですから、「楽しむ」ことに置き換えると、「愛」は相手を「楽しませる」ことを目指し、「欲望」は自分が「楽しむ」ことを目指します。そういった態度が、「愛」は相手をそっとしておいた方がいい時には話しかけず、話しかけるべき時に話そうという態度に繋がります。それに対して、「欲望」は相手との会話と携帯をいじることのどちらの方が面白いかを天秤にかけ、相手と話すか携帯をいじるのかを選択する態度に繋がります。

誰かといる時に、その人と向き合うか、携帯をいじるのかということの選択には、こういった背景があることを意識化して頂けると幸いです。その上で、「欲望」に堕ちず、「愛」を選んで頂けると幸いです。