今年に入ってから、新しい屋久杉琴(屋久杉ライアー)を3台作りました。動画を御覧になって頂けると幸いです。
 


【屋久杉琴(屋久杉ライアー)の「理念」】

私は屋久杉ライアーの音色に人類の未来を感じています。この音色の神秘こそ、我々が進むべき道を伝えているように思えるからです。だからこそ、この道をどこまでも進みたいと、新しいライアーを生み出し続けていきたいと切に思って生きています。

そして、屋久杉ライアーの音を基準に、和楽器・西洋楽器・インド楽器などの様々な楽器を、チューニングを統一した形で重ねていくことを目指しています。何故ならば、この方法が人類の新しい音楽構築の一つの有効な方法であり、人類精神の飛躍を促す一つの方法であると確信しているからです。だからこそ、この方法論の確立と立証を目指しています。

我々が生きることの一つの目的が魂の成長であるとしたら、より成長を促す地球を実現していくことは、地球の本質的価値を上げることだと思っています。そして、音は精神を我々に教え、その精神は我々の内面に定着していきます。

だからこそ、より良い音で地球が満ちることを促すことは、より良い精神を人類が学ぶことを促すことであり、地球の本質的価値を上げる確かな方法だと思っています。

こういった「理念」が私を動かし続けています。ただただ、私は正しく生きたい。

引き続き、様々な屋久杉琴を作り、チューニング研究に励んでいきたいと思っています。しかし、経済的には大変厳しく、楽器制作していくことが難しい状況です。屋久杉も弦などの材料も安くはないですし、そういったものを買うだけの余裕が自分にはないからです。
 

【無償で生きることの「理念」】

「一切のビジネス・商売をしない」というルールを設定してから8年くらい経ちましたが、現実の状況を見ると、現状に屈し、商売を始めることを考えることがよくあります。ただ、なんとかこの生き方をできるだけ貫きたく思っています。

現状の地球は「ビジネス」=「ギブ&テイク」を軸に動いていますが、本当の意味での新時代を作っていくためには、この軸自体を変えていく必要があると思っています。何故ならば、「ビジネス」によって実現できる「善」には限界がありますし、「ビジネス」は人間関係を「利害関係」にしやすいからです。

皆が「ギブ&ギブ」を行なっていれば、「ビジネス」は必要なくなります。いきなり全てがそうなることは不可能ですが、「ギブ&ギブ」を実践する人を増やすことが大事だと思い、まずは自分がそれを実践するということを8年程やっています。これは自分に課している一つの修行構造でもあります。

今年に入ってから、以前にも増して、動画制作・楽器制作・演奏活動などの様々なことを無償でやっています。特に、動画制作は相当な数をやっています。そういうことをやりながら、「見返り」を期待してしまわないように自分の心を見つめながら、相手から全然「お礼(ギブ)」がなくとも一瞬たりとも「嫌悪」などをしないように気を付けて生きています。

そういった経験の中で、「無償」の「ギブ」を実践して生きていく人は何に気を付け、どんな心と共に生き、どんな心に同調してはならないのかを学んでいる形です。こういった教訓は「ギブ&ギブ」を社会に促していきたい人間としては学ぶべきことなので、通るべき道のように感じています。

ただ、「世のため」の「善」になり得そうな「依頼」のみを引き受けてきているつもりですが、それは必ずしも、今自分にできる「世のため」の「最善」とは限りません。その辺の葛藤と共に、色々な「依頼」を引き受けています。

充分な資金があれば、今自分にできる「世のため」の「最善」を実践し続けられます。それは例えば、自分が使うための新しい屋久杉琴の制作だったり、日本の様々な山や川の本質を伝えるための映像音楽作品の作成などです。

人生には限りがあるからこそ、人生のそれぞれの場面で「最善」を実践しながら生きることは、人生の中で生み出される「善」の総量を最大限に大きくする上で大事なことだと思っています。

そういうことを目指すことと「依頼」を引き受けることは必ずしも一致するとは限りません。これはもちろん「ビジネス」の場合も同様で、「ビジネス」を基準に生きる人生は我々にできる「最善」の様々な機会を奪いがちです。この点にも「ビジネス」の短所があります。

それに対して、本当の意味で「他者のため」に「善」を実践しようとする人は、自ずと「最善」を実践しようとします。だからこそ、「ビジネス」にならなくとも、一切の「見返り」が無くとも、そういう「最善」を実践しようとすることは大事です。


【最後に】

屋久杉琴(屋久杉ライアー)制作と「一切のビジネス・商売をしない」というルールについて、改めて自分の「理念」を書きました。

引き続き、「世のため」の「理念」に基づきながら、「最善」を実践し続けて生きていきたいと思っています。しかし、現実に屈することを考えてしまうような現状を生きています。

映像制作依頼や楽器制作依頼があり、現在も屋久島にいます。そして、今回の機会になんとか買っておきたいいくつかの屋久杉とも出会いました。そして、有り難いことに、通常よりもかなり安く買える状況があります。しかし、今の自分の経済力では、通常よりも圧倒的に安くても買うことを躊躇されます。

屋久杉とは、屋久島の森の中で1000年以上の月日を生きた巨樹の肉そのものです。そして、屋久杉を楽器にすること以上に素晴らしい屋久杉の使い道はないといつも感じています。そして、屋久杉を切ることが法的に禁止された今、市場に出回る屋久杉はほとんど増えることなく減る一方で、言ってみれば「取り合い」の状況です。

だからこそ、今この機会に御縁のある屋久杉は大分に持ち帰り、大事に保管し、一つ一つ楽器にしていきたいところです。なんとか御支援をお願いできると幸いです。寄付先はこちらの口座になります。

りそな銀行
福岡支店(店番号:711)
口座番号 0255762(普通預金)
芦刈 純(アシカリ ジュン)

引き続き、「理念」に基づく忍耐力と共に、他人に理解されずとも、確かに自分が正しいと感じている道を淡々と歩んでいければ、と思います。そして、ゆくゆくは「世のため」に大きな貢献を果たせる人間となるため、日々、修行と研究に励み続けていきたいと思います。