今回の帰省はいくつかやるべきことがありました。その一つ目のことについて書きます。

だいぶ年上のある女性がいて、彼女は数年前から脳の病を持ってしまっています。前頭葉が萎縮してしまう病とのことで、理性的な判断を失うという脳の病です。

実際、何故彼女がこの病を持ったのかといえば、長年ある霊が彼女に憑いていたことが原因でした。その霊を除霊しあの世に送る事、それが今回の帰省の初めにやるべきことでした。

帰国する前から分かっていましたが、彼女に憑いていたのは彼女のことを好きだった男性の霊でした。また彼女にとっては初恋の男性でもあります。彼は若くして自殺をし、その後は彼女に40年以上憑いていました。当然、彼女はそのことに気付いていませんでした。

何故自分が彼女にその霊が憑いているのか分かったかといえば、こんな出来事があったからです。今年一月に福岡に帰った時、彼女は突然僕にその彼の遺稿集を持って来ました。そして言います。

「どうしてもこれが気になるっちゃんね〜。なんでっちゃろうね。」

実際彼女は多くの人に彼の遺稿集を見せていました。当時は僕もその理由を分かっていませんでしたが、今回の帰国前に彼が彼女に憑いていることに気付き、神様に確認を取り明らかにした形になります。

僕はまず初めにその彼と話しました。そして彼の気持ちを理解しました。

彼は彼女に自分の思いを伝えたかったんです。それをずっと伝えたかったんです。そのために彼女に憑き、そして自分の気持ちに気付かせるためにその遺稿集を彼女に読ませようとしていました。彼女がどうしてもその遺稿集が気になった理由はその点にあります。

僕は彼に伝えました。

「分かりました。あなたが彼女のことを愛しているということを彼女に伝えます。そして、それが終りましたらあなたを行くべきところに送らせて下さい。あなたが彼女に憑いていることは彼女を苦しめることになります。お二人にとって、そうすることがいいと思います。」

彼はこの話を納得してくれ、時が来るのを待っていました。そして、その時が来る前に、僕は彼女と一緒に彼について話をするようになりました。彼女から色々なことを聞きました。彼女は言います。

「私はあの人のことが好きやったっちゃけど、あの人には恋人がいた。だから、私のことは好きでなかったと思うっちゃん。」

「あの人が亡くなった翌日の朝にこんなことがあった。新聞を読んでいる時にある記事に目がいったの。〜橋から人が落ちて水死体として発見されたという記事やったっちゃん。なんでか分からんかったっちゃけど、その記事が気になってねえ。その新聞には名前は載ってなかったっちゃけど、どうしても気になったっちゃん。結局、後から知ったけど、それが亡くなった彼やった。」

「今でもね、その橋に行くと胸の奥が本当にいた〜くなるの。その橋に行く度に本当に痛くなるけん、あそこには今あんまり行きたくないっちゃん。」

何故、彼女がその新聞記事のことが気になったのかといえば、彼が亡くなった翌日には、彼は彼女のところにいたからです。彼は彼女に自分の死のことに気付いてほしかったんです。だから、彼女はその記事が気になった。

そして、何故彼女がその橋に行くと胸の奥が痛くなるのかといえば、その橋に行くと、彼が自殺をした時の気持ちを思い出すからです。そして、彼女がその彼の気持ちを感じる。だから、彼女はその橋に行く度に胸の奥が痛くなるということが発生しています。

僕は彼女に彼の気持ちを伝えなければいけませんでした。そうすることが彼女を救う事でもあり、彼がこの世に未練を残すことなくあの世に行くことにも繋がるはずだったからです。

彼女に本当に納得してもらうためには、何らかの証拠が必要でした。僕のただの誤解だと思われたくなかったからです。

ただ分かっていました。彼の書いた遺稿集には絶対に彼の彼女に対する本当の気持ちが書いてあると思ったんです。なぜならば、彼はいつも彼女にそれを読ませようとしていたからです。

僕は神様に何ページにそういった文章があるかを尋ねました。するとあるページを指定されました。そして、それを読みました。

彼は当時付き合っていた恋人に悟られないように、比喩を巧みに使い、彼女への思いをそこに書いていました。本文を使うと本人を特定されるので使いませんが、美しい文章でした。彼らは一度だけデートをしていますが、その時のことを踏まえた形での文章でした。

その文章を見つけた翌日、自分は彼女と彼を呼び出し、彼女に対して彼の本当の気持ちを伝え、彼の文章を見せ、全てのことの理由を説明しました。

文章を読んだ後、本を下に置きました。すると、風が吹きました。ページが1ページだけめくれる。そのめくれた後のページを見ると、そこにも彼の彼女に対する思いは書かれていました。風は神様が操っています。そのページも彼女に読んでもらいました。

彼女は納得し、僕は彼女に「彼に向かって自分の思いを話してほしい」と頼んだ後、その部屋を去りました。彼女は彼に何かを話していました。そしてしばらくして僕もその部屋に戻り、彼をあの世に送りました。

その翌日から彼女は「今までと全然違って身体が本当に軽い」と言います。僕は目を見れば分かりますが、本来の彼女の目に戻っていました。彼が彼女に向けて書いた文章の中にあったように「エメラルドの瞳」でした。目はその人の魂、意識状態を示します。

学生運動時代の社会の空気と、恋愛のあまりの苦しみの末、彼は身を投げ出しました。そして、彼は彼女に憑きました。彼はただ彼女に自分の気持ちを伝えたかっただけだったんです。そして、彼女に自分の気持ちを伝えるために彼女の理性判断能力を衰えさせなければいけなかった。それが彼女の前頭葉を萎縮させるという結果に繋がりました。実際、彼女は前頭葉が萎縮し始めてからその遺稿集が気になり始めたと言います。

彼女は「彼の本当の気持ちが知る事ができて嬉しい」と言います。

僕は知っています。彼らはまた来世で出会います。その時はちゃんと結ばれることを願っています。

多くの幽霊はこのような形で人に憑いています。悪意があるわけではなくて、愛情や心配が理由で人に憑く事がよくあります。僕はいつもそれを横から眺め、お互いの気持ちを伝える役割をしています。本当ラブリーなことが多いです。霊は肉体を持たないだけであって、人間です。

人生っていうのは面白いです。我々は目に見えない力の中で生きています。我々は単なる物理的存在ではありません。もっと大きな何かに包まれながら、ここにいます。

彼が憑いていたという原因は無くなったにしても、彼女の萎縮してしまった脳はそのままになってしまっています。それを彼女と一緒に解決していくこと、それがこれからの僕のミッションになります。西洋医学だと回復は不可能ですが、エネルギーや気の観点から頑張っていけば、絶対に治ると信じています。